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USDコイン（USDC）、国内初上陸
暗号資産（仮想通貨）取引所SBI VCトレードは12日、米ドル価格に連動するステーブルコイン「USDコイン（USDC）」を国内取引所で初めて取扱い開始した。
なお、USDC取引は利用者を制限したベータ版のため、一般のユーザーは取引できない。正式なサービス開始時期および商品性の詳細は、追って案内するという。
米Circle社が発行するUSDCは、1USDC＝1米ドルと等価になるように設計されている流通額世界第2位のステーブルコイン。イーサリアム（ETH）を中心に様々なブロックチェーン上で流通し、取引が迅速かつ低コストで行えるメリットがあるほか、DeFi（分散型金融）の取引を含めた幅広い用途で利用されている。
SBI VCトレード社の親会社であるSBIホールディングスは、2023年11月にUSDCの発行元Circle社と包括的業務提携に向けた基本合意書締結を発表。USDCの日本での流通支援や、必要なライセンスの取得や当局の承認を前提とした上場方針を表明していた。
同取引所は4日、ステーブルコインの取扱いに必要なライセンスの「電子決済手段等取引業者」の登録完了を報告。2023年6月より制度改正により国内で法定通貨の価値と連動する電子決済手段、いわゆるステーブルコインの流通等を業として行うためには資金決済に関する法律・銀行法に基づく登録が必要となっていた。
USDCの取扱いスキーム
SBI VCトレードで口座を持つ個人と法人顧客に対して、USDCの売買や入出金のサービスを提供する。
法定通貨に価値が裏付けらたステーブルコインを取扱うには、顧客から預かる当該ステーブルコインと同額の法定通貨を保全する必要がある。
Circleは米国でUSDCの裏付け資産である米ドルや、短期国債などを保全しているが、SBI VCトレードが取扱うUSDCの同量の米ドルを同じSBIグループの新生信託銀行が保全する。
この、いわば「ダブル・リザーブ」と呼ばれる課題に対しSBI VCトレードの代表取締役社長 近藤氏は、「当面はダブル・リザーブを維持する方法で進めるが、解消しなければビジネスとしてはスケールしていかない。解決する術はいくつか考えている」と述べている。
コインチェックなどもUSDC上場を目指す
国内交換業者ではSBI VCトレードのほか、コインチェックとバイナンスジャパンもCircle社との提携を発表しており、電子決済手段等取引業登録およびUSDCの取扱いを目指す方針を示している。
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そのほか、東証プライム上場セレスの子会社で仮想通貨取引所コイントレードを運営するマーキュリーも電子決済手段等取引業者登録を目指していることが公開された決算資料から判明している。
資料によれば、ステーブルコインは「相場変動時の退避資金」として取扱う方針だが、銘柄などの詳細は記載されていなかった。
参考：公式発表
仮想通貨ブロガー/投資家
早稲田大学卒｜元業界関係者で現coindog編集長🐶｜2020年から仮想通貨投資を開始｜大手メディア3社で編集者・キュレーターとして従事→独立｜趣味は投資・筋トレ・音楽鑑賞・ラップバトル観戦・コーヒー屋さん巡り