コインベースが日本から撤退へ

米国最大の暗号資産(仮想通貨)交換業者コインベース・グローバルが日本事業の大半から撤退する方針で、ほとんどの従業員を解雇したことが分かった。ブルームバーグが国際・事業開発担当バイスプレジデントのナナ・ムルゲサン氏に行ったインタビュー内容として報じた。

10日にはブライアン・アームストロングCEOがブログで、仮想通貨市場の低迷を理由に従業員の約20%に相当する950人を解雇する方針を明かしていた。

コインベースジャパンの行方は

ムルゲサン氏によれば、日本の顧客資産の安全性とセキュリティに関する懸念がないように少数の現地従業員が残っているという。日本法人代表の北沢直氏が当局と協議および移行作業に携わっており、協議後に次の対応が決まると説明した。日本事業の売却を行うかどうかについての質問にはコメントを控えた。

同氏へのインタビューに先立ち、同社の広報担当者は日本の規制当局と緊密に協力しスケジュール調整を図っていると回答しており、日本事業についてはあらゆる選択肢を慎重に検討しているとした。

日本法人は2016年に設立され、2021年8月に仮想通貨取引所サービス「コインベースジャパン」がローンチされた。資本提携先の三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下の三菱UFJ銀行と決済などで提携していた。

取り扱い銘柄はソラナ(SOL)・アバランチ(AVAX)・ザ・サンドボックス(SAND)など時価総額の高い銘柄を中心に18種類取り揃える。

アームストロング氏は2022年12月、最大手取引所FTXの破綻に代表される信用不安の拡大で相場が一気に下落したことにより同年の売上高が半分以下に落ち込む見通しを示していた。また、2021年4月に上場を果たしたコインベースの株価は約80%下落した。

参考:Bloomberg

参考:コインベースブログ

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