仮想通貨のレバレッジ取引と言えばDMMビットコイン
DMMビットコインは、レバレッジ取引の取扱い銘柄数が国内暗号資産(仮想通貨)取引所の中で最多を誇ります。
レバレッジ取引は仮想通貨取引でより大きな利益を狙いたい中・上級者向けの取引方法ではありますが、同取引所は初心者向けの販売所サービスや「BitMatch注文」という国内唯一の取引方法(後述)も提供しており、様々なレベルのユーザー層に支持されています。
同取引所の全取り扱い銘柄など基本情報、特徴や利用するメリットなど情報を網羅しているのでぜひ最後までお読みください。
- DMMビットコインってどんな仮想通貨取引所?
- 1-1 取扱い銘柄など基本情報
- 1-2 アプリの画面
- DMMビットコインのメリット/デメリット
- 2-1 DMMビットコインの3つのメリット
- 2-2 DMMビットコインのデメリット
- DMMビットコインのセキュリティレベルは?
- DMMビットコインのIEO事業
- DMMグループの「Web3」事業推進
- DMMビットコインまとめ
目次
1.DMMビットコインってどんな仮想通貨取引所?
DMMビットコインは、株式会社DMM Bitcoinが運営する仮想通貨取引所。
当初は株式会社テコテックの子会社である株式会社東京ビットコイン取引所により運営されていたため、「東京ビットコイン取引所」というサービス名でしたが、2017年12月にDMMグループに全株式が譲渡され、商号およびサービス名が現在のものに変更されました。
同グループは金融・ゲーム・エネルギー事業など分野を問わず多面的に事業展開する企業群ですが、仮想通貨・ブロックチェーン事業の創出にも意欲的です。仮想通貨取引所DMMビットコインの運営だけでなく、過去にはマイニング事業を展開、2023年1月にはWeb3事業に関する新会社「株式会社DM2C Studio(ディーエムツーシースタジオ)」を設立することを発表しました。(詳細は後述)。
DMMグループは上場企業こそしていないものの、資金力と多様な事業創出により培われた金融ノウハウを強みとするため、DMMビットコインのサービスにおいても安定した運営やサービス拡充が期待できます。
1-1 取扱い銘柄など基本情報
DMMビットコインの取扱い銘柄や各種手数料など基本情報を以下の表にまとめています(国内ではDMMビットコインでしか取扱われていない銘柄は赤字にしてあります)。
※MATICについては、イーサリアムチェーン上のERC-20トークンにのみ対応しており、ポリゴンチェーンには非対応です。そのため、DMMビットコインで購入したMATICをポリゴンチェーンに送金しようとしたり、ポリゴンチェーン上のMATICをDMMビットコインに送金しようとすると資金を喪失する恐れがあるため注意しましょう。
基本情報 | 販売所(BitMatch注文) | 販売所(BitMatchを注文除く) | レバレッジ(BitMatch注文) | レバレッジ(BitMatch注文を除く) |
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取扱い銘柄(2024年10月時点) |
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最小取引単位(BTC) |
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最大取引単位(BTC) |
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取引手数料/スプレッド |
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出金手数料 |
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レバレッジ取引 | 〇 | |||
スマホアプリ | 〇 | |||
関連サービス | IEO |
1-2 アプリの画面
以下は、DMMビットコインのアプリの騰落率の画面です。
STモードは、現物取引のみ可能ですべての注文が成行注文となる初心者向けの仕様。EXモードは現物取引及びレバレッジ取引が可能でBitMatch注文や指値注文など中・上級者も満足できる機能が実装されています。
なお、いずれのモードでも板取引(取引所サービス)は提供されていません。
1-2-1 騰落率(STモード)
1-2-2 騰落率(EXモード)
2.DMMビットコインのメリット/デメリット
DMMビットコインのメリットとデメリットについてそれぞれ解説していきます。
2-1 DMMビットコインの3つのメリット
DMMビットコインのメリットを3つ紹介します。
2-1-1 レバレッジ取引の取扱い銘柄数No1
DMMビットコインはレバレッジ取引の取扱い銘柄が34種類と国内最多です。
レバレッジ取引とは、証拠金を預け入れることで、預けた金額以上の金額を取引できる方法。相場の高騰時だけでなく、下落時にも利益を狙える主に玄人向けの投資方法です。日本の規制下ではレバレッジは最大2倍までと定められているため、DMMビットコインでも2倍のレバレッジで取引可能です。
また、現物取引の取扱いも28種類と申し分ないため、初心者でも多様な銘柄に投資できます。
仮想通貨のレバレッジ取引を検討する人は、レバレッジ取引所サービス(板取引)の取扱い銘柄数国内最多のGMOコインの利用も選択肢に入るでしょう。
2-1-2 国内唯一のBitMatch注文など多彩な取引機能
DMMビットコインの特徴である独自の取引方法「BitMatch注文」および、その他取引機能について紹介します。
- BitMatch注文
BitMatch注文は、同社が提示するミッド(仲値)価格を基準にし、注文から30秒の間に利用者同士の注文をマッチングさせる注文方法です。
自分が注文した銘柄・数量と他の利用者の注文とが一部あるいは全部が対当した場合にマッチングが成立。その時点におけるミッド(仲値)価格で約定します。
注文後30秒間でマッチングしなかった場合は、その一部あるいは全部のマッチングは成立せず、成行にて時価で約定します。いずれの場合でも約定時の利用者の取引相手はDMMビットコイン社です。
仲値をもとに取引されるため、スプレッドの代わりにBitMatch注文専用の取引手数料が発生します。しかし、販売所サービスと比較して手数料は割安です。
つまり、BitMatch注文は販売所サービスと板取引(取引所サービス)をかけあわせて両者の長所を取り入れた取引方法と言えます。
一般的に、販売所では瞬時に約定するため買いたいときに買えて売りたいときに売れるというメリットがある反面、スプレッドが広いというデメリットがあります。一方、板取引は利用者同士で取引するため手数料は安いですが、すぐに約定するとは限らず取引したいタイミングを逃すリスクがあります。
仲値を提示して利用者同士をマッチングさせ、専用の取引手数料を設けることで利用者は取引コストを削減でき、希望の条件で即座に取引が成立しやすいメリットがあります。
- 初心者も玄人も満足できる充実した取引機能
DMMビットコインのスマホアプリでは、自身の取引スタイルに合わせて「STモード」と「EXモード」の2つの取引モードから選択できます。
STモードは、初心者向けのシンプルなデザインで資産管理画面や取引画面から簡単に現物取引ができます(BitMatch注文やレバレッジ取引などは非対応)。
EXモードは、PC版取引システムに匹敵する機能をアプリに搭載。現物およびレバレッジ取引が可能で、高機能なチャート画面や以下のような多彩な注文方法が用意されています。
- BitMatch注文
- ストリーミング注文
- 指値注文
- 逆指値注文
- OCO注文
- IFD注文
- IFO注文
- 成行注文
PC版もレイアウトを自由自在にカスタマイズでき、充実したチャート・取引機能を活用した高度な取引を可能にしています。
また、顧客サポートも充実しており、LINEや専用フォームにてサービスの操作方法や口座開設に関する質問を土日含め365日(受付時間:7:00~22:00)受け付けているので仮想通貨投資初心者でも安心して利用できます。
2-1-3 入出金手数料が無料
DMMビットコインは日本円と仮想通貨の入出金手数料が無料です。
他の多くの取引所では、頻繁に入出金すると手数料が嵩みトレードで出た利益が減ってしまいますが、DMMビットコインであればその心配はありません。ただし、仮想通貨の入出金はビットコイン、イーサリアム、XRPのみ対応しています。
2-2 DMMビットコインのデメリット
ここでは、DMMビットコインのデメリットについて解説します。
2-2-1 取引所サービス(板取引)の提供がない
DMMビットコインは、販売所サービスのみの提供で取引所サービス(板取引)は提供されていません。
前述のようにDMMビットコインでは、販売所サービスにおいて販売所サービスと取引所サービス(板取引)の長所をかけ合わせた取引種類であるBitMatch注文が可能ではありますが、板取引と比べれば手数料は割高なためその点はデメリットと言えます。
2-2-2 スプレッドが広い
DMMビットコインは販売所サービスにおいて、とりわけ流動性の低い銘柄のスプレッドが極めて広く設定されているため取引を検討する際は注意が必要です。買値と売値で倍近く差が開いている銘柄も存在します。
スプレッドとは売買価格の差のことで、例えば、1BTC=1000万円の時に1BTCを販売所で売買しようとした際に買値が1050万円、売値が950万円と提示された場合は、その差額の100万円がスプレッドです。
この「買値(Ask)-売値(Bid)」で算出されるスプレッドが広いほど投資で得られる利益が減少することになるため覚えておく必要があります。
2-2-3 仮想通貨取引以外に関連サービスがない
DMMビットコインは初心者から上級者まで対応する多様な取引環境が魅力ですが、積み立て・レンディング・ステーキングなど仮想通貨を活用した資産運用に資するサービスの提供がありません。
保有する仮想通貨を運用して増やしたい方には不向きです。
3.DMMビットコインのセキュリティレベルは?
DMMビットコインはセキュリティ対策の徹底を経営上の最優先課題に位置付けており、公式サイトに掲載されている内容から堅牢なセキュリティ体制が敷かれていることがわかります。ここでは、施策の一部を紹介します。
追記:2024年5月31日に同取引所から480億円相当のビットコインが不正流出したとの発表がありました。利用者の預かりBTCについては全量、流出相当分のBTCをグループ会社からの支援のもと調達し全額保証するとしています。同社は原因や被害状況など詳細を調査しているところです。
3-1 資産の分別管理
日本円と仮想通貨の両方において、顧客資産と同社の保有資産とを分別管理することで内部犯行や資金流出のリスクを低減しています。
3-2 コールドウォレット管理
顧客資産の95%以上をインターネットから隔離されたコールウォレットで管理することでハッキングリスクを最小限にとどめています。
3-3 マルチシグ方式
ウォレット口座間にて仮想通貨を移動させる際には、複数の秘密鍵を必要とするマルチシグ方式を取り入れており、誤送金や不正流出を防いでいます。
3-4 EV SSL証明書
EV SSL証明という通信の暗号化やドメイン名および正しいwebサイトの運営者かどうかを確認する電子証明書を導入。これにより、第三者が同社に成りすましてSSLサーバ証明書を取得できないようにしています。
SSL証明書は3種類ありますが、EV SSLは認証レベルが最も高いものです。
3-5 WAF
WAF(ウェブ・アプリケーション・ファイアウォール)というWebアプリケーションへの通信内容を検査し、サーバー攻撃など不正が疑われる通信を遮断し保護するセキュリティ対策ツールを導入しています。
4.DMMビットコインのIEO事業
2023年3月、DMMビットコインとcoinbookが初のIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)実施を発表。
IEOとは、企業やプロジェクトが仮想通貨を活用した資金調達を行うことを目的とし、発行したトークンの販売を仮想通貨交換業者に委託する仕組みのこと。仮想通貨交換業者が主導しトークン販売や上場を実施します。
対象となる銘柄は、アイドルグループの創造に向け設立されたエンターテイメント企業オーバース者が発行する「ニッポンアイドルトークン(NIDT)」。同月にIEOが実施され、両取引所に上場しました。
NIDTは、新時代のアイドル創造プロジェクト「IDOL3.0 PROJECT」にて活用される仮想通貨で、アイドルグループのコンサートやイベントのチケット、NFT(非代替性トークン)などの購入、投げ銭によりアイドル活動の応援・支援、ステーキングなどのユーティリティがあります。
詳細は、NIDTおよびアイドルグループの詳細、IEO結果などをまとめた以下の記事をご覧ください。
以下は、国内取引所のIEO銘柄を実施予定のものも含めてすべて網羅した記事です。こちらも併せてご覧ください。
5.DMMグループ、「Web3」新会社設立
合同会社DMM.comは2023年1月にweb3事業を行うための会社「株式会社DM2C Studio(ディーエムツーシースタジオ)」を設立しました。
同社は、以下のようなプロジェクトを展開予定としています。
- GameFiとGameFiプラットフォームの開発/運営
- 各種Fan Tokenプロジェクト
- 各種SocialFiプロジェクト
- 独自ウォレットや会員基盤を軸としたweb3プラットフォームの構築
- web3の起業家/コミュニティ/クリエイターとの共創プロジェクト
- DMMグループのアセットを活用したweb3プロジェクト
設立後はNFTゲーム「かんぱに☆ガールズ RE:BLOOM」のリリース予定を皮切りに、「コインムスメ」や「Duelyst3.0」など新タイトルのリリース予定を相次いで発表。さらに、米大手ベンチャー・キャピタルと提携し3.4億円の資金調達を実施するなど事業展開を加速させています。
✨新プロジェクト始動✨
『かんぱに☆ガールズ RE:BLOOM』の制作が決定!
今後の情報は 公式Twitterにて発信して参りますので、是非フォローしてください!【プレスリリース】https://t.co/tvLxMY4h8t#かんぱに #kanpani
— かんぱに☆ガールズ RE:BLOOM【公式】 (@kanpani_RE_JP) December 14, 2022
また、同社が発表したweb3プロジェクト「Seamoon Protocol(シームーン・プロトコル)」では、独自トークン「DM2P」の発行とIEO実施を検討しています。
6.DMMビットコインまとめ
ここまでDMMビットコインの基本情報や特徴、利用するメリットなどを紹介しました。要点は以下の通りです。
- レバレッジ取引の取扱い銘柄数が34種類と国内取引所で最多、現物の取扱いも28種類と充実
- 販売所サービスと板取引サービスのハイブリッド版「BitMatch注文」が国内取引所で唯一可能
- 初心者向けの「STモード」と玄人向けの「EX」モードと、ユーザーのレベルに合わせて機能の切り替えが可能
- DMMグループは資金力と金融ノウハウが武器のため、セキュリティも安心
- 同グループは独自トークンの構想など「Web3」事業推進に意欲的
仮想通貨ブロガー/投資家
早稲田大学卒|元業界関係者で現coindog編集長🐶|2020年から仮想通貨投資を開始|大手メディア3社で編集者・キュレーターとして従事→独立|趣味は投資・筋トレ・音楽鑑賞・ラップバトル観戦・コーヒー屋さん巡り