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DAOにより群馬県の地方創生を

ブロックチェーン関連事業を手掛ける株式会社ガイアックスは17日、群馬県知事戦略部デジタルトランスフォーメーション課が主導するDAO(自律分散型組織)を活用したWeb3コミュニティによる地域課題の解決に関する実証事業を正式に受託したことを発表した。

実証事業は2024年10月から2025年3月までの期間を通じて実施される予定。

DAOとは、「Decentralized Autonomous Organization(分散型自律組織)」の略で、インターネットを介して誰でも参加できる特定の所有者や管理者が存在しない組織形態のこと。ブロックチェーンを活用したプラットフォーム上で運営され、参加者は仮想通貨を持ち、投票や意思決定に関与できる点などを特徴とする。

同社DAO事業部は2022年から群馬県とWeb3関連の取り組みを実施している。群馬県は3月、自治体として初めて同社と共同で取りまとめたDAOの設立と運営に関する基本的なガイドライン「DAOガイドライン- 新しいコミュニティへの道しるべ -」を公開した。同ガイドラインは、各市町村や企業がDAOを活用し、地方創生や産業創出に繋げることを目的として作成された。

群馬県知事戦略部デジタルトランスフォーメーション課は、各部局のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進支援や、Web3・生成AIなどの先端技術の活用推進を行う部署。2022年8月には、デジタルトランスフォーメーション戦略課内にWeb3技術やメタバースなどを活用し県民の利便性向上を目指す「Web3推進プロジェクトチーム」が設置された。

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DAO活用の実証実験の内容

ガイアックスは、群馬県知事戦略部デジタルトランスフォーメーション課が主導する「Web3コミュニティ(DAO)による地域課題解決実証事業」の入札案件を落札し、本事業を正式に受託。

DAOを活用し、地方創生・地域課題の解決を図る実証実験を行っていく。実証実験は、以下の3点を柱としている。

  1. DAOの設計・設立・運営
  2. 成果発表の企画・運営
  3. 資産の管理

特定の地域の課題に対応するDAOを構築し、コミュニティ運営をサポートするほか、DAOメンバーの参加を促進し仮想通貨を活用したインセンティブを設計する。

実施された地域課題解決の施策については、年度末を目途にハイブリッド形式で成果発表会を実施し、活動成果の共有を通じて今後の展望を議論する。発表や議論の内容は後日アーカイブの公開を予定する。

DAOの運営に活用される仮想通貨は、ウォレットの作成からトークンの発行・配布などの運用におけるセキュリティ確保、委託期間終了後の資産処分までを含め適切に管理するとした。

同社は、今回発表されたDAOの活用を一つのモデルケースとし、「次年度以降のDAO活動の自律分散的な継続並びに特定の地域に留まらない、広く群馬県内の地域活性を図るDAOへの拡大に繋げる」と展望を述べた。

また、DAO事業部コンサルティングマネージャー秋田谷 蘭氏は以下のようにコメントした。

昨年に引き続き、群馬県でのweb3/DAOプロジェクトにてお力添えできること、大変嬉しく思います。

昨年実施した国内外のDAO調査並びにガイドライン作成の知見、そして当社のこれまでのDAO組成経験・実績をフルで活かし、本プロジェクトに取り組ませていただきます。今回群馬県の皆さまと組成するDAOは今年度限りではなく、今後も継続して”自律分散的に”活動を継続していけるよう設計を考えております。

地方創生DAOのモデルケースとなるようなプロジェクトに育てていきたく、今後の取り組みにぜひご注目いただけたら幸いです。

高まるDAO活用の機運と群馬県のDAO活用事例

DAOをめぐっては、法改正により4月22日から日本で合同会社型のDAOの設立が可能になった。DAOの法規制の明確化は2023年4月に自民党デジタル社会推進本部web3プロジェクトチームが公開した「web3ホワイトペーパー ~誰もがデジタル資産を利活用する時代へ~」に記載があったが、公開からわずか1年で法改正に至った格好だ。

合同会社型DAOとは、以前は組織としての実態を持たなかったDAOに、法人格を付与することでより信頼性を担保した新しい形態のDAOのこと。これにより、以前まではDAOとしてサーバーや活動に必要なツールの契約ができなかったが法人契約が可能になったほか、合法的な配当の実施も可能となった。

地方創生や関係人口の創出を目的としたDAOはすでに多くの自治体で発足しているが、群馬県でも9月にDAOを活用した地域貢献コミュニティ「GALYEA(ガレア)」が始動したばかり。

株式会社ローカルハーモニーが立ち上げたGALYEAは、「ひとりひとりが群馬の地域課題に取り組むこと」を目的とするほか、取り組みの過程がキャリア形成に繋がるよう支援し、キャリア形成と地域活動の担い手不足の解決を目指す。

同コミュニティでは、農業やイベント企画、SNS発信など毎月更新されるタスクを達成することで報酬(リワード)を得ることができる。今後は学生団体YUZU磯部温泉支部とのコラボプロジェクト「磯部ツアー」や「群馬インパクトコンテスト」など複数のプロジェクト実施が予定されている。

出典:株式会社ローカルハーモニー

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参考:公式発表

参考:GALYEA(ガレア)公式サイト

coindog編集長
仮想通貨ブロガー/投資家
早稲田大学卒|元業界関係者で現coindog編集長🐶|2020年から仮想通貨投資を開始|大手メディア3社で編集者・キュレーターとして従事→独立|趣味は投資・筋トレ・音楽鑑賞・ラップバトル観戦・コーヒー屋さん巡り

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