メタバースキャンパス開設へ

東京都にある武蔵野大学を運営する学校法人武蔵野大学は26日、2024年に創立100周年を迎えるにあたり、メタバース(仮想空間)上のキャンパスを開設し、学修者に合わせた教育サービスの提供を目指すと発表した。

今回の発表は、将来拡大する各種教育研究ニーズに対応できるメディア教育の創造を目的とし、2021年に始まった創立100周年記念事業プロジェクト「スマートインテリジェンスキャンパスプロジェクト(以下、SIC)」の一環だという。

展望

メタバースキャンパスは、PC、スマホなど様々なデバイスから好きなタイミングでどこからでもアクセスできる「生徒、学生、社会人へのメディア教育の入口となる交流の場」。自身の分身であるアバターをメタバース上で自由に動かしながら人間関係を構築する新たな機会を提供する。

また、デジタル技術の活用により、学習者一人ひとりとの応対履歴を蓄積することにより、迅速に適切な応対を行い、個々人の興味関心・目標・理解度などに沿った教育を提供することを目指すとした。

2024年にメタバースキャンパスを開設後は、現状の武蔵野キャンパス・有明キャンパス・千代田キャンパスをメタバース上に再現し、将来的には、物理キャンパスとメタバースキャンパスの併用も視野に入れる。

同法人はメタバースキャンパス開設に向け、2022年4月からメタバース空間で交流の場、オープンキャンパス、授業など共通サービスの実証実験を行ってきたという。

また、同年10月にはステークホルダー間の関係性を育むためのシステムを活用する米国の2大学を訪問調査し、武蔵野大学でのスマートインテリジェンスキャンパスのありかたについて協議していると説明した。

武蔵野大学の取り組み

2021年7月に始まったSICでは、以下の5つのプロジェクトが掲げられている。

  1. メタバースキャンパスの開設
  2. デジタルラーニングサービスプラットフォームの構築
  3. ワンストップAIコールセンターの設置
  4. ステークホルダーとの関係性醸成システムを導入
  5. コミュニケーションツールの統一、ポータルの構築

AI時代に適した教育を行うため、武蔵野大学は2019年にMUSIC(Musashino University Smart Intelligence Center)を設立、AIと学生と教員が共存する「AI-Ready-University」となることを宣言した。

同年4月には国内私立大学初の「データサイエンス学部」を開設し、2020年4月から学生のPC必携を開始。全学生に「AI」「データサイエンス」の科目を必修化したほか、2021年にはAI科目を副専攻として選択履修できる「副専攻AI活用エキスパートコース」を設置するなど改革を進めている。

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参考:公式発表

参考:SIC公式サイト

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